フィアット500のデュアロジック、クラッチ故障の予防整備記録

フィアット500クラッチ故障予防整備

販売が決まったフィアット500、結構な確率で起こる悪名高いクラッチの故障を予防するためにミッションを降ろして予防整備しました。

フィアット500のミッション&クラッチ

フィアット500異音発生後走行不能になる

自分から購入していただいたフィアット500、大事に安心して乗って戴きたいので、不安材料であるクラッチの予防整備をさせていただきました 、これはその記録です。

どのような症状が起こるのか

フィアット500のクラッチトラブルは主にクラッチレリーズベアリングの破損で起こります。
この車のクラッチレリーズベアリングは造りが単純というか、雑というかとても耐久性が低いのです。

最初に起こるのは、レリーズフォークのシャフトのブッシュの摩耗により、シャフトの垂直度が保てなくなり始め、変速時の動きが硬くなります。
レリーズフォークが傾るので、当然レリーズベアリングとクラッチカバーのあたり面がおかしくなります

あたり面の角度がおかしいので、やがてレリーズベアリングかクラッチカバーが片摩耗し
「シャー」っていう音が発生し始めて、やがてベアリングが焼き付いて変速不能となり走行できなくなります。

フィアット500で、常に「シャー」とか「ウィーン」ていう音がし始めているユーザーさんは、直ぐに診断に出したほうが良いですね

施工した予防整備

DSC_1416

購入されていくフィアット500に施した、クラッチ故障の予防整備は

①クラッチフォークシャフトブッシュの打ち替えとグリスアップ
②レリーズベアリング交換とグリスアップ
③レリーズフォークシャフトの溶接補強

です。これだけやっておくとクラッチトラブルの可能性は数段少なくなり、デュアロジックシステムへの油圧の負担も少なくなります。結果、変速がとてもスムーズになり、デュアロジックユニットの故障確率も低減できる効果が期待できます。
肝心のクラッチ板の残量はミッションコンピューターが把握していて、残量の限界が来ると故障コードとしてお知らせしてくれるようなので、予防整備ではグリスアップだけで、あえて交換はしません。

溶接で強化しておいたシフトフォーク

フィアット500クラッチ故障予防整備の結果

フィアット500デュアロジック故障予防整備と併せて以上の整備を施工しておいた水色のフィアット500
納車後やがて2年は経ちますがユーザーさんによると「変速はとてもスムーズ、トラブルも無い」とのことで気に入って乗り続けて戴いているようです。
もちろん、メンテナンスフリーで乗っていてよい車ではないので、定期点検はさせて戴きます

春になったら、そろそろデュアロジックの定期点検の時期ですね
フィアットユーザーの皆さん、ちゃんとメンテナンスしてくれるショップと出会えるとよいですね

お大事に

おすすめの記事